固定電話代金をもっと安くできたら良いと思いませんか?そうする方法の一つは契約する電話会社を賢く選ぶことです。「電話=NTT」というイメージがあるかもしれませんが、電話事業を展開している会社はいくつもあります。それぞれの会社の電話サービスについてよく知ると、今の通話料金をもっと節約できるのが分かって便利です。
この記事ではお得な固定電話サービスの一つである「おとくライン」というサービスについて紹介したいと思います。
1.「おとくライン」はどんな固定電話サービス?
おとくラインはソフトバンクが提供しているお得な電話サービスのことです。固定電話事業は昔からあるおなじみのNTT加入電話が有名ですが、「直収電話」と呼ばれるサービスもあります。直収電話とは簡単に言えばNTT東西を介さない固定電話サービスです。NTTに基本料金や通話料を支払うのではなく、その電話事業を提供している業者に料金を払うことになります。
マイラインと違うのは、マイラインは中継電話会社がNTTの通信設備を介しているために基本料金はNTT、通話料は中継電話会社に支払わなければいけないという点にあります。つまり請求書が2つの会社から来るということです。直収電話は一つの会社から来るのですっきりします。おとくラインはそんな直収電話サービスの一つです。
おとくラインを利用する手順
おとくラインを利用するには以下の手順が必要です。
- 資料請求&申込
- サービスエリア検索
- ソフトバンクから送られる申込書に記入&送付
- NTTに工事依頼
- 回線休止と一般番号ポータビリティーの手続き
- 利用開始の案内が送付される
- 開通工事
- 開通テスト
- 利用開始
おとくラインを申し込む人の手続きは基本的に1番と3番だけで、後はソフトバンクとNTTが手続きしてくれます。
開通工事はどれくらいかかる?
おとくラインの利用には最初に開通工事が必要となり、工事費がかかります。工事費は工事内容によって以下のように変わります。
アナログ/ISDN64(/回線・税抜)
工事費(NTT工事分を含む) | ||||
---|---|---|---|---|
弊社交換機など 工事費 |
標準工事費 | 回線新設時 工事費など |
||
回線新設 | 屋内配線工事要 | 1,000円 | 月額100円×60ヵ月 | 4,800円(屋内配線工事のみの場合は3,800円) |
屋内配線工事不要 | 1,000円 | |||
NTTから切り替え(番号 ポータビリティ あり) |
加入電話・INSから(NTT利用休止) | |||
アナログライト/INSライトから | ||||
NTTから切り替え (番号ポータビリティなし。NTT解約) |
(ソフトバンクのデータ参照)
表を見ると分かるように、工事内容によって数千円差が出る場合があるので、初期費用の計算はしっかりしておきましょう。
2.おとくラインだとどれくらい安い?
おとくラインを使うと月額料金と通話料金の両方を節約できます。それぞれどれくらい安くなるかを表で見てみましょう。
おとくラインの月額料金とNTT加入電話の月額料金の比較
まずは月額料金がどれくらい安いか見てみましょう(税抜)。
月額料金 | ||||
---|---|---|---|---|
電話会社\取扱所 | 1級取扱所 | 2級取扱所 | 3級取扱所 | |
アナログ | NTT加入電話 プッシュ回線用 |
1,600円 | 1,600円 | 1,700円 |
NTT加入電話 ダイヤル回線用 |
1,450円 | 1,550円 | 1,700円 | |
おとくライン | 1,350円 | 1,350円 | 1,500円 | |
ISDN64 | NTT加入電話 ダイヤル回線用 |
2,780円 | ||
おとくライン | 2,580円 |
(ソフトバンクのデータ参照)
基本料金を比べると100円~200円ほど安くなっているのが分かります。アナログ回線はダイヤル回線の料金を参考にしましたが、プッシュ回線だとNTTはさらに50円~150円ほど高くなります。100円ちょっとの差と思うかもしれませんが、毎月かかるものなので、長く使うことを考えると少しでもお得な方が良いですよね。
またNTTには電話加入権がいらないライトプランもありますが、その場合はダイヤル回線よりもそれぞれ250円ずつ高くなります。
おとくラインの通話料金とNTT加入電話の通話料金
続いて通話料金を比較してみましょう。おとくラインには以下の3つの料金プランがあります。
- 通常料金プラン(距離に応じて料金が変わるプラン。割引あり)
- 一律料金プラン(市内かそれ以外の2つの一律料金プラン)
- シンプルプラン(通話料金が3分単位)
それぞれの料金をNTT加入電話と比べてみてみましょう。通話時間帯は昼間(おとくラインでは「オフィスタイム」と呼んでいる)にして3分間通話する場合の料金とします。なおNTT東西は県内通話の通話のみ扱い、県外通話については「NTTコミュニケーションズ」の担当となります。
3分通話した場合(税抜)
昼間 (午前8時~午後7時) |
|||||
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距離段階 | NTT/NTTコミュニケーションズ | おとくライン 通常料金プラン (50%割引適用時) |
おとくライン 一律料金プラン |
おとくライン シンプルプラン |
|
市内 | 8.5円 | 8.5円 | 7.9円 | 7.89円 | |
同一県内 | 区域隣接・~20km | 20円 | 10円 | 14.9円 | |
20km~60km | 30円 | 15円 | |||
60km~100km | 40円 | 20円 | |||
100k~170km | |||||
170k~ | |||||
県外 | 20km以内 | 20円 | 10円 | 14.9円 | |
20km~30km | 30円 | 15円 | |||
30km~60km | 40円 | 20円 | |||
60km~100km | 60円 | 30円 | |||
100k~170km | 80円 | 40円 | |||
170km~ |
通常料金プランは、よくかけた市外局番単位によってまとめて通話料金を割引してくれます。割引単位は以下のようになっています。
- 1番目によくかけた市外局番または国際電話番号………50%割引
- 2番目によくかけた市外局番または国際電話番号………40%割引
- 3~5番目によくかけた市外局番または国際電話番号 …30%割引
表では最大50%割引の場合の料金を掲載していますが、NTTやNTTコミュニケーションズと比べてかなり安くなっているのが分かりますよね。よく固定電話で通話するという方にはおすすめのプランです。3つのプランのうちのどれが良いかは、普段の電話のかけ方を参考にして決めると良いでしょう。
なおおとくラインを使って携帯電話やPHS、IP電話にかける場合の電話料金は公式サイトを参照してください。
3.まとめ
おとくラインはソフトバンクが提供している固定電話サービスで、直収電話サービスの一つです。月額料金も通話料金もどちらもNTTより安く、プランも3つあって普段の電話の使い方にあったプランを選べるようになっています。固定電話を頻繁に使うという場合は一度検討してみると良いでしょう。